先週は「必ずしも肉のカーテンを破る必要はない」なんて書きましたが、ごくナチュラルに、しかも力技で破られちゃいましたね。
キン肉族の歴史において8600万パワーとの対戦は想定されていなかったとしても不思議ではないので、致し方無いと言ったところでしょうか。
今週の、気になった点
肉の制圧
アナウンサーも「謎の関節技」と呼んでいますが、たしかに妙な技。
受け手からすればパロスペシャルに似たような感じで肩関節に効く技なんでしょうが、掛け手の体勢にめちゃくちゃ無理がありますよね。
中途半端なブリッジみたいな体勢から、逆に直立方向に戻していかなきゃならない。
コレって一人でやっててもかなりキツい格好のはず。
逆に受け手のアリステラからしてみたら、腕を少し逆に引けばすぐに掛け手の体勢を崩せそうなものですが、それで崩れないのがキン肉族の肉体ってことなんでしょうか。
肉の豪雨
相手の両脚を取ってからの反り投げでしょうか。
通常のフロントスープレックスなどと比べるとかなり高度が出るので、迫力もあるし威力も高そうな技です。
この「肉のカーテン」「肉の制圧」「肉の豪雨」というのがキン肉族に伝わる伝統的な技ということで良いんでしょうか。
考えてみればスグルは幼少期に捨てられているので、キン肉族としてのトレーニングはほとんど受けてないんですよね。(肉のカーテンも、ウォーズマン戦でリング脇にいた真弓パパから教わったものでした)
したがって我々読者にとっては、キン肉族らしい格闘スタイルっていうのは意外にも初体験なんですね。
逆に中野さんや与作のような世代は、真弓パパの現役時代に「肉の制圧」なんかを使用するのを見てたりするんでしょうか。
さぁもう一度だ来るがいい!
と言ってるアリステラのポーズが可愛くて良いですね。
ここまで言っておきながら立ち会いで変化するのも良い。
グロリアスサンクションクラッシュ
これもう「マリキータピューパ二重殺」とまったく同じ体勢ですね。
「二重殺」にはスープレックスの高度がアップするという効果がありましたが、今回はそもそも最初から飛び上がっているのでそれもあまり関係ないし、アリステラは添えられてるだけのように見えます。
意外なのはブロッケンがポカーンとした顔で突っ立ってるところですよね。
以心伝心のフルメタルジャケッツなら、ここでは当然ブロッケンがカットに来てくれそうなもの。
まさかジェロニモみたいに「何の指示もなかったから休んでた」なんてことは言わないと思いますが・・・
直前のソルジャーの表情を見ると、技を掛けられながらもやけに平然としているので、別に助けなくても良さそうな空気をブロッケンも察したということなんでしょうか?
結局技はちゃんと決まっていますが、ネメシスみたいに首が強じんだから効かない、それがキン肉族スタイルみたいな感じでしょうかね。
あるいは、クソ力を出すために自分を追い込む必要があるのでわざと食らったとか?
どちらにせよ兄貴がクソ力を出す展開に持っていかないことには話が進まないと思うし、ブロッケンとマリキはとりあえずやる事やった感があるので、次回あたりボワァ来るんじゃないかなとは思います。
電撃予想:今後の展開
そろそろクソ力を出さないと話が進まないところまで来ているとは思うんですが、取っ掛かりをどう作るでしょうか。
しかしアタル兄さんとしては、強い相手とぶつかるほどアリステラがパワーアップするというのも見てますから、できるだけクソ力無しで済ませたいという気持ちの模様。
やっぱアリステラはフェニックス戦でやったように8600万パワーを見せつけて、クソ力無しではどうしようもないと思わせたいんでしょうが、今回はタッグなので要所要所でブロッケンの邪魔が入りそうな気も。
またスグルvsパイレートマンで、火事場のクソ力3段階
- 自分のための力
- 仲間のための力
- 敵を救うための力
などということをやってしまっているので、アタル兄さんとしても単純なパワーアップじゃなくて「慈悲の心」的なフックを何か持ってくる必要がありそうなところ。
なかなかハードルが高いです。
今回アリステラのセリフとして「お前は王家を捨てた男だろうが」というのがありましたが、アタル兄さんとしては王族としての努めを投げ出したことを負い目に感じている部分はあるんでしょう。
逆に王としての役目を粉骨砕身果たそうとしているアリステラに関してはある種のリスペクトというか、それに共感して手伝ってやりたいみたいな気持ちは抱いてもおかしくなさそうで、そのへんからクソ力第3段階につながるんじゃないかなーと思います。
アタル兄さんがアリステラの手助けをしたがっていると思う根拠はもう一つあって、私は「キン肉マンの王位編以降は日本神話を下敷きにしている」説をたびたび唱えているのですが、


この説だとソルジャー=スサノオ、アリステラ=オオクニヌシとなります。
日本神話ではスサノオとオオクニヌシが直接対決する機会があります。くわしくはこっちの記事で書いてますが、

地上の神々のあいだで下っ端としていじめられていたオオクニヌシは、母親のすすめで、遠い親戚にあたるスサノオを頼って、黄泉の国まで会いに行きます。
これ対してスサノオは草原に火をつけて焼き殺そうとするなど様々なイジメをしますが、とにかく人望のあるオオクニヌシは周囲の助けを借りながら、ことごとく試練に打ち勝ちます。
スサノオは最終的には娘も宝物も与え「どうせなら地上の王になれ、この野郎!」と言って送り出します。
地上に戻ったオオクニヌシは兄貴分たちをやっつけて王となり、相棒のスクナビコナと一緒に産業や福祉、政治体制をととのえ、国としての基礎を固めました。
これに従って予想すると、アタル兄さんは業火のクソ力で焼き殺すような素振りを見せながら、実際にはアリステラに星を救う力を与えようとするんじゃないかなーと思うのです。