こんにちは。
今週からはカナディアンマンvsパイレートマンの試合ですね。
我らが期待のカナディはしかし、1話目にしてボッコボコです。
もくじ
今週のあらすじ
ティーパックマンの惨殺を目にし、意気消沈する一同に対し
「死ぬ事は覚悟のうえ。いちいち悲しんでも仕方がない」
と発破を掛けるカナディアンマン。
この言葉を受けて、精彩を取り戻すカレクック、ウルフマン、ベンキマン。
一方カナディアンマンは、パイレートマンに対し劣勢。
パイレートマンはカナディアンマンの実力を
「パワーと体格だけはなかなかのものだが、技術不足」と分析。
カナディアンマンの攻撃をかいくぐりながら、強力な反撃を繰り出していきます。
ボロボロになり、パイレートマンの指摘を認めながらもカナディアンマンは、「これ以上の恥を重ねられるか」と気合の咆哮。
今週の、気になった点
カナディアンマンのファイトスタイル
今まで負けシーンは数多くあれど、具体的にどう戦うのかがよく分からなかったカナディアンマン。
彼のファイトスタイルをつぶさに見る事ができるっていうだけでもこのカードは楽しみでしょうがありませんでした。
で、パイレートマンはあまり気に入らないみたいですが、私は彼のスタイル、好きですね。
これまで登場したパワーファイターの超人というと、様々いますが多くは次の2つの特徴を持っていました。
1つ目はマンモスマンやサンシャインのように技術は二の次、フィジカルで押し切るという特徴。
2つ目はかつての敵役時のバッファローマンやガンマンのような、肉体の強靭さで大抵の攻撃を撥ねのけるという特徴。
で、カナディアンマンのスタイルはこのどちらにも当てはまりません。非常に新鮮です。
どんどんダメージは受けるし、いちおうパワーを活かした攻撃ながら、ちゃんとしたプロレス技を使います。
その技のチョイスも、キン肉マンという作品内ではけっこう新鮮。
「スーパーマンパンチ」なんてのはもしかして作中初登場じゃないですか?
なんだか超人が、怪獣退治をするヒーローだった頃を彷彿とさせます。
パワーボムも、高さがあって非常にカッコいいです。
なんかネメシスの「バトルシップ・シンク」に似てると言えなくもない気もしますが。
こうして見るとカナディというのは、非常に「特撮ヒーロー」っぽい超人なんですよね。
見た目もそうなんですが、決して格闘技のプロではないが、不屈の闘志と正義の心で肉弾戦を戦うウルトラマンのような。
キン肉マンがビームを出して、テリーマンが銃を撃っていた頃ならおそらく充分通用したスタイルなんですが、カナディはちょっと登場が遅かった。
具体的な策は無いの?
パイレートマンの指摘を素直に認めながらも、こう反駁するカナディアンマン。
昨日までのカナディアンマンはそうだった!
おお、今回はいつもとは違う、秘策があるのかなと期待させてくれます。
続くセリフがこちら。
オレがこの試合にどれだけかけているかお前にわかるか?
散々バカにされてきたんだ
好きな言葉は・・・捲土重来
これ以上の恥を重ねられるかーーーーーっ!!
なるほど気合は伝わりますが、
コレ、言ってる事いつもと同じじゃありません?
何か、策は無いんでしょうか策は。
パイレートマンのスタイル
カナディが早くも手詰まり感を感じさせる一方、パイレートマンはまだそのスタイルが見えてきませんね。
オリジナル技としては挨拶代わりにジャケットシャッターからのトレジャーハントスープレックスを見せてくれました。
まさかジャケットで腕を挟めるとは。
見た目的にも海賊というモチーフだけでなく、ロボっぽいディテールのある超人ですので、パワーファイトに加えて、こういったギミックを駆使した戦い方になっていくのでしょうか。
いずれにせよまだまだ手がかり不足です。
これはパイレートマンがあまり手の内を見せてくれず、カナディをクサすのに終始したことに起因しますが、実はこのへんから嫌な予感が漂ってきてます。
直前に試合をしたヘイルマンもそうでしたが、自分の力を誇示したりせず、冷静に相手の欠点を指摘するのは勝ちフラグなんですよね。
思い返してみると先の完璧超人始祖編では
完全無欠のアビスガーディアン!
緩衝材ボディ! テハハハ!
私の速さはネバーモア!
なんて言っていた連中はその試合でやられちゃって、
変身など下衆の極みの戦法よーーーっ!
6本の腕が常に有利だと考えるのが下等の所以。
という指摘を行っていた人たちが勝ち残りました。
それを踏まえて今回のパイレートマンの言動を見てみると、どうにも勝ち残りの気配が匂ってきます。
逆に、俺様スゲエだろ! アピールをした末に負けてしまいそうなのはマリキータマン、ギアマスターあたりでしょうかね。
ベンキマンの腕十字
以前からギアマスターに関節技は相性が悪いと指摘していた私の警告が届いたのか(笑)、今回は良いところを攻めていると思います。
見たところ、肘には変なギミック無いですからね。
ちょっと怖いのは手首のギアが回転して・・・っていうパターンでしょうか。
電撃予想:カナディの次の一手
気合は充分ですがいかんせん技が無いカナディ。
パイレートマンを仕留めるに足る、必殺技は存在するのか?
カナディアン・バックブリーカー
ご存知カナディアンマンの代名詞にして得意技。
とは言っても、作中でちゃんとこの技を掛けたのは超人オリンピックでのロビン戦だけですけどね。
しかもロビンはなんとなーく脱出しちゃうし。
シンプルながら見栄えのする技ではあると思うんですが、いかんせん現代のキン肉マンにおいて、ギブアップ狙いのこの技が決め手になるのはかなり厳しいかな、という気はします。
カナディアン・デストロイヤー
カナダの名がつくプロレス技で検索すると、こんな技もあるんですね。
絶対に真似してはいけない。プロレス技『カナディアンデストロイヤー』
めちゃくちゃ格好良い技です。
カナダ出身のプロレスラー、ピーティー・ウィリアムズが開発した技。彼は2002年にデビューした選手なので、時間軸から言うとカナディアンマンが現役の時代には存在しない技ではあるんですが。
パロ・スペシャルあたりと並んで、実在の技ながら超人の必殺技として充分な説得力を持っていると思います。
メイプルリーフ・クラッチ
マンガ本編では未公開ですが、運命の5王子のひとり、キン肉マン・ビッグボディの設定上の必殺技。
アプリゲームの「マッスルショット」では、素敵なイラストも描いてもらったようで。
ビッグボディはカナディと同郷、カナダ出身の超人です。
なんやかんやの縁があって、教えてもらったってことで良いんじゃないでしょうか。
あるいは本編には登場してないことですし、ビッグボディの技という設定は無かったことにして、はじめっからカナディの技ということにして披露してくれても良いと思います。そのくらいの矛盾は何とも思いません。
ノースアメリカン・コーポレーション
スペシャルマンとのタッグ「ビッグ・ボンバーズ」のツープラトン技。
とは言っても二人同時にドロップキックを放つという、それだけの技ですけどね。
しかしそもそもカナディは派手で高難度な技が出来るのが持ち味なワケではありません。むしろこういう何でもない技を使っても、体格のおかげでそれなりに映える、っていうところが魅力なんじゃないかと思います。
それにしてもこの技名は何なんでしょう? 「北米の会社」って。
まとめ
以上、カナディが秘められた必殺技を解禁して、鮮やかに勝利する様を夢見ながら考察をしてきましたが、なんだかあんまり派手な技は出なくても良いような気がしてきました。
と言うのも、記事を書いているうちに、私の中にある「疑念」が湧き上がってきたのです。
その疑念とは「この試合でゆで先生は、あるひとつの実験と、問題提起をなさろうとしているんじゃないか?」というもの。
そしてその命題とはズバリ「時代遅れのレスラーが、いかにして現代のマットを沸かせることが出来るのか?」というものです。
ご存知のようにプロレスというのは勝敗や記録が全てではありません。むしろ負けたとしても、「どれだけ観客を沸かせることができたか」で価値が判断されます。
見る人に驚きを与えるためには、常に新しい、人間離れしたムーブや個性が求めらます。
いかにベテランの実績あるレスラーであっても、使い古された技や予定調和の展開力だけでは、飽きられ、忘れ去られていきます。
超人オリンピックで、真弓大王と委員長のエキシビジョンが大顰蹙を買っていたのが象徴的で、まあこの問題は昔から認識されていたんでしょう。
じゃあ、いまだにラリアットやパワーボムあたりが決め技のレスラーは、いかにして観客を沸かせることが出来るのか?
翻って、今回のカナディアンマンの試合を見てみましょう。
カナディは明らかに時代遅れの超人です。
格闘技じゃなくて怪獣退治を想定してデザインされた超人、作品の変化に完全に乗り過ごした超人です。
そこに持ってきて、今回の引きです。
「昨日までのカナディアンマンとは違う!」とは言いながらも、策はない。気合しかない。
そこからどうするか、っていうのがここからの見所なんじゃないでしょうか。
メイプルリーフクラッチも無い。カナディアンデストロイヤーも無い。
それでも正義の心と、不屈の闘志はある。
かつて幼い我々の心をくすぐった、あのウルトラマンのように。
ズバリ予想しましょう。
この試合でのカナディアンマンの決め技は、ノースアメリカン・コーポレーションです。
この場にいないスペシャルマンの思いも乗せた、ひとりで放つノースアメリカン・コーポレーションです。
問題はそれがパイレートマンに通じるかどうかですが。。。